ゆる〜いダジャレを探す旅 〜家電編〜
僕は『ゆる~いダジャレ』ネーミングが大好きです。
そこで今回は、家電量販店に行ってゆる~いダジャレを集めて来ました・・・。
ということでやって来たのは、都内の大型家電量販店。
勢いで来てしまったけど、ダジャレなんて本当にあるのかしら?少し不安をかかえながら棚を見ていると・・・いきなりいいゆるさのダジャレ商品が現れました。ということでまずはこちらの商品から!(通販風に。)
具材を入れて調理方法を支持するだけで、あとは自動的に調理をしてくれる鍋「ホットクック」。
全自動だから「放っとく」だけで「クック」してくれる・・・だから「ホットクック」・・・。
ああ!!ゆるい!!ゆるいぞ!!
見つけた瞬間にやつきが止まりませんでした。いいぞ、ダジャレ。いいぞ、ネーミング。わかってくれるでしょうか、この感じ。
ホットクックのおかげでゆる~いダジャレ探しは幸先いいスタート。
ちなみに・・・「ヘルシオ」というブランドネームも「ヘルシー」と「減る、塩(塩分)」をかけたダジャレネーミング。もう一回転ひねって来ましたね。F難度です。
ゆるいながらも、決して隙を見せない、SHARPさんの質の良いダジャレに感心していたらこんなものを発見。
『TIGER tacook(タクック)』
これ、魔法瓶のタイガーから出ている炊飯器で、お米を炊きながらその熱で蒸し料理や煮物なども一緒に作れちゃう、という便利なシロモノなのですが、その名も「タクック」。
お米を炊きながら、調理もできちゃう、炊く+クックで「タクック」。
ゆるいぞ。タイガー。いいぞ、タイガー。こういうのを見たかった。すばらしい。
つづいてはこちら。
『SHARP お茶PRESSO』
ホットクック、でF難易度を決めたシャープさんも、結局はゆるゆるでした。お茶プレッソ。お茶プレッソ。
いい。すごくいいよ。声に出したくなる商品名です。「お茶プレッソ」。
やっぱり、ネーミングってのは商品を愛せるからいいよね。「O-P521」みたいな型番じゃ愛せないもんね。でも「お茶プレッソ」はなかなかゆるい。いい乱暴さがあります。
さあ、幸先いい出だしを切ったところでまだまだ、お店のフロアは大量に残っていますよ。ついてきてください。お時間あれば。
●掃除機部門
続いては、掃除機のコーナー。日本メーカーのゆるゆるなダジャレを探します。
まずはこちら。
『MITSUBISHI 掃除機 Be-K』
美しく軽い掃除機ということで、「美」と「軽」を音読みして「ビケイ(美軽)」。
おそらく「美系」ともかかっているきがします。あと、もしかするとですが「Beautiful-Kirei」の頭文字、という可能性もあります。
あ、もちろん僕個人の見解です。
続いては、またしてもMITSUBISHIの別シリーズ。
『MITSUBISHI フィルターレスサイクロン式掃除機 TORNEO(トルネオ)』
サイクロン式の掃除機で「トルネード」と「ネオ」から「トルネオ」。ゴミを「トルネ(取るね)」ともかかっている気がします。もちろん僕個人の見解です。(二度目)
このトルネオ、名前もいいのですが、注目したいのはその機能。さまざまな便利機能がついていまして、ゆる~い、ダジャレネーミングが!
ゴミを楽にとるから『ラクトルパワーヘッド』
ゴミを残さないようセンサーでお知らせする『ゴミ残しまセンサー』
いいですね~、ゆるいですね~。
「ゴミ残しまセンサー」なんて、相当ゆるいですね。
沖縄風に読んでみると、余計にゆるく聞こえるのでおすすめ。
「ゴミ残しませんさ~」
つづいてはHITACHIからのこの商品。
『HITACHI パワーブーストサイクロン』
ダジャレを一瞬探してしまった皆様ごめんなさい、ネーミングはノーダジャレ。しかし、注目すべきはこの機能。
『奥まで届く-ペタリンコ構造』
ペ タ リ ン コ 構 造
ですよ、奥さん。「フラット構造」でもなく「水平モード」とかでもなく。
「ペタリンコ」。
もうね、アイドルでもいまどきこんな口調の娘いないですよ。でも、好きな女の子が座り込む瞬間に「ペタリンコ」とか言ってたらグッとくるのは間違い無いですもんね。グッときませんか。あれ、こない気がして来た。
まあ、ペタリンコはダジャレじゃないんですが、あまりにも拍子抜けするゆるさとかわいさだったので、紹介させていただきました。いいなあ、ネーミング。
さて、掃除機といえば忘れてはならないのが「ロボット掃除機」。
その代表といえば、あいつですよあいつ。
ルンバです。まあ、あのラテン音楽からもじってるんでしょう。
・・・なーんて思っている方、まだまだ甘いですよ。家電ネーミングの世界はそんなに生易しいものではございません。
よく見ると・・・
『Roomba』
Roomba。Roomba。ほら、名前に「Room」が入ってるんでございます!やられた!
いい。すごくいい。アメリカ人のウィットに富んでいる感じがすごくよく出ています。
さて、そんなフロンティアスピリッツ溢れる(?)ダジャレに対して日本のお掃除ロボットも負けてはいません。
SHARPさんからこちらのエントリー。
お掃除ロボット、ココロボくん。ココロのあるロボット、ということでココロボです。可愛いんじゃないですか。僕は好きです。
ただ、なんとな〜く、売れなさそうな感じもするけど・・・。(ごめんなさい)
でもその感じも含めて、日本の宣伝戦略のジタバタ感。いいんですよね。
ちなみに、ココロボくん、こんなステキな機能を搭載しております。
『縦横無じんシステム』
縦横無じん。この「じん」は「塵」です。縦横無尽にお掃除して、無塵になる、ってことですね。
でもこの「塵」という漢字、常用漢字ではないので、パンフレット等にはひらがな表記で扱われています。
なので、せっかくのダジャレも、ルールに従って、ひらがなにした結果、いまいち意味の伝わらないものになってしまいました。
うーん、切れ味の悪いダジャレ。
ココロボくんに幸あれ。
俺は応援しているぞ!
そんなココロボくんを尻目に、Panasonicからスマートなロボットが参上。
『Panasonic RULO(ルーロ)』
三角形のボディが特徴のこのロボット。なんとなくギターのピックにも似た形の彼の名前には、こんな秘密が。
『ドイツの機械工学者 フランツ・ルーローの開発した定幅図形』
なんと、ドイツの機械工学者から名前をいただいたというずいぶんアカデミックなダジャレネーミング。急に偏差値の高い内容に書いている自分自身も辟易しております。
●アイロン部門
つづいてはアイロン部門。あんまりアイロンなんてまじまじと見ることもなかったので、いろんな機種が出ていることに終始「へえ〜」となっておりました。
まずはこちらの商品。
『TOSHIBA La・Coo(ラクー)』
ゆ、ゆるい・・・。アイロンがけを楽々に。だから「ラクー」。疑ってしまいそうになる程気の抜けた発音。「ラクー」。
しかも、美しくラクに仕上げるための、構造の名前に・・・
『ワイド美ラクルベース』
ミラクル、ときたか・・・。ゆるいなあ・・・。
とおもったら、Panasonicの軽さが売りのアイロンシリーズは
『ミラーマジ軽ベース』
こんどはマジカル・・・。ゆる〜いだじゃれ。
アイロンは、どうもだじゃれのホットスポットらしい。
最後はHITACHIから、ラクにアイロンを置いておける、スタンドの名称が
『おきらくスタンド』
どこまでもお気楽なアイロンたちでした。
●洗濯機部門
アイロンをやる前にまずはこっちだろうという声が聞こえてきそうですが・・・。
お次は白物家電のゴールキーパー(なんとなく)洗濯機でございます。
洗濯機といえば僕前々から気になっていたあいつがいるんですよ・・・。
それがこいつ!
『TOSHIBA ZABOON』
ZABOON!!ザブーン!!!
はい。もう、考える余地もないですね。考えるな。感じろ。いつまでも少年お気持ちを忘れない大人がこの世界に入るんだなということがわかりますね。すばらしいネーミングです。
ザブーンのパンフレットを開くと、そこはまるで子供たちが泳ぐプールのように
『ザブーン水流』
『温かザブーン洗浄』
『ダイナミックザブーン』
と、ザブーンのオンパレード。
さあ、とびこめとびこめ!
そんな、元気な世界観のTOSHIBAに比べて、大人のデカさを見せたのがHITACHI。
こちらの機能名、なんと・・・
『ナイアガラ洗浄』
ナイアガラ・・・!あのナイアガラ・・・!?滝の!?
ほかにも・・・。
『ナイアガラすすぎ』
『ナイアガラ循環シャワー』
『つけおきナイアガラビート洗浄』
・・・もう修飾語が多すぎて、ナイアガラがどんどん形骸化していく感じがたまりません。
『つけおきナイアガラビート洗浄』って・・・。
ふつう、こんな言葉の組み合わせしないですもん。『伝えたい気持ち』が言語を追い越しています。「つけおきナイアガラビート洗浄」なんて言葉、きっと神様だって思いつかない。人間の想像力は無限大だってことですね。
多分、ナイアガラの滝見るより感動しました。
多分ですけど。
●冷蔵庫部門
クールな冷蔵庫も、ホットなダジャレのスポットたり得るのか!?
まずはSHARPより、ドアがどちらからでも開く、という魔法のようなこの機能。
『どっちもドア』
ほのかに猫型ロボットの香りがしますね。もう一つ。
『4切り名人』
4つに仕切る、ってことだけをいうのにも貪欲にダジャレを回収。
続いてはMITSUBISHIから冷蔵庫の中の棚が動くという、こちらの機能。
『動くん棚』
裸の大将風に紹介してくれました。「こ、この棚、う、動くんだな」
・・・と思ったら返す刀でHeiarからこちらの機能、
『区っ切り棚』
どうも「棚」の利便性が目立ちます。別メーカーでここまでネタがかぶるのは珍しい。結果的には裸の大将が二人になりました。
さて、冷蔵庫も順調順調!と、コーナーを見て回っていたら、TOSHIBAからこんな冷蔵庫が。
『TOSHIBA VEGETA』
VEGETA。べ、ベジータ!?
おいおい、こんなのありかよ。確かにドラゴンボールこそダジャレの宝庫ではあるけれど、世間に隠れてこんなダジャレのインサイダー取引が行われていたなんて・・・!
と、いうか、ベジータよりも前に、冷蔵庫なら、あいつがいるはず・・・!
いたー!(メガ)フリーザ!!戦闘力53万ー!!
はい。まあ、ダジャレじゃないですね。もう自ら開発していると言われても過言ではない域まできております。でもさあ、好きなんだよ。許してくれよ。
ちなみに、ベジータはパンフレットで『五つ星』とか言ってました。
●テレビ・レコーダー部門
テレビといえば家電の中でも花形。値段も横綱級。ダジャレネーミングはあまり期待できませんが・・・。物は試しでございます。売り場へGO。
まずは、TOSHIBA REGZA。こちらの大音量スピーカーの名称がこちら
『REGZA BAZOOKA』
バズーカです。さぞ大きい音がなるんでしょうね。
お高いものでは100万円以上するテレビでは、ダジャレネーミングも英語になっててなんだかオシャレ。
いいんだけどさ、でも僕はゆる~いダジャレが見たいんだよなあ。
やっぱりテレビなんて敷居の高いものに、ダジャレは似合わないか・・・。
そう思って諦めていたところに救世主が現れました。
SHARPのAQUOSレコーダー。放送中でも一時停止や巻き戻しができる機能がこちら。
『ちょっと待っテレビ』
『ちょっと戻っテレビ』
今までの中でも一二を争う、ゆるさ。このゆるさに疑問を挟む隙はありません。ちょっと待っテレビ。
キムタクが言ってもかっこよくならないでしょうね。
相当なゆるさ。ゆるすぎて、脳みそがとろけてきます。
だめ押しでこんなヤツまで。
『ドラ丸』
「ドラマ」を「丸ごと」録画できる機能、通称ドラ丸。可愛いドラ猫のキャラクターまで。
ていうか、SHARPさん多くないですか。SHARPさんにはじまり、SHARPさんに終わりました。SHARPさんはこういうの多分多いんだと思います。
だって、レコーダーのカタログの表紙がもうこれですもん。
『おたのし見!』って・・・。
こういうの会社の風土とかとも関連ありそうですよね。きっと、ダジャレばっかり考えてるスタッフの方がいるんですよ。絶対います。お友達になってください。
●まとめ
いやー、ものすごい量のダジャレでしたね。紹介できてないものも結構あります。ダジャレじゃないものもいくつかありましたが、まあ要するにネーミングって面白い、ってことが伝わったんじゃないかと。
結局こういうネーミングって、消費者に覚えてもらうため、愛されるために、誰かが必死に考えてるんですよね。ダジャレっていうと、くだらないかんじもしますが、でもそのネーミング一つでコミュニケーションが円滑になっている、ってことを考えると、それって、すごい有意義なことだと思います。
だって、「強力洗浄!」っていうより「ナイアガラビート洗浄!」って言った方が、水がドッバドバ出て綺麗に洗える感じがするじゃないですか。そうでもないですか。
誰かに愛されたい、という至極人間的な欲求を丸出しにして僕たちに迫ってくるダジャレネーミングの世界。
まだまだ奥は深そうです。
『温かい飲み物でホットしていきませんか?』新宿のヨドバシカメラ、彼もまた立派なダジャレ仲間だったことをここに記します。